ヤマト運輸過労死労災認定訴訟で勝訴!

ヤマト運輸過労死労災認定訴訟とは,ヤマト運輸株式会社でセールスドライバーの業務に従事していた被災者(当時46才)が,平成26年12月14日ころ職場で倒れ,くも膜下出血で死亡するに至ったことから,被災者の妻が被災者のくも膜下出血の発症は過重な長時間労働が原因であるとして熊本労働基準監督署長に労災請求をしたところ不支給処分を受けたため,平成29年4月11日にその処分の取り消しを求めて国を被告として熊本地裁に提訴したものです。

本件訴訟の主な争点は長時間労働の有無とその労働時間でしたが,熊本地裁は,令和元年6月26日,発症前1か月間の時間外労働時間を102時間と認定したほか,労働時間以外の負荷要因による負荷も相当程度に過重なものであったとして,被災者の死亡に業務起因性を認め,労災不支給処分を取り消す原告勝訴の判決を言い渡しました。その後,この判決は確定しています。

被災者の過重な労働実態を正面から捉えており,とても意義のある判決だと考えています。