ノーモア・ミナマタ第2次熊本訴訟で証人尋問を実施しました。
2022年2月18日,熊本地裁でノーモア・ミナマタ第2次訴訟の第39回口頭弁論が開かれ,原告側申請の医師証人2名の証人尋問が実施されました。
この裁判は,未だに何らの補償も受けられないまま水俣病の症状に苦しんできた水俣病患者1384名(本日時点)が原告となって,原因企業チッソ株式会社,国,熊本県を被告として,患者1人あたり450万円の損害賠償を求めている裁判です。なお,同様の裁判は,大阪地裁と東京地裁でも行われています。
2013年6月20日に第1陣を提訴して以来,既に8年以上が経過していますが,ようやく証拠調べを終了する2023年3月までの日程が定まりました。
2月18日は,原告のみなさんを水俣病であると診断した医師のうち,2名の医師(藤野糺医師,積豪英医師)について証人尋問が実施されました。
お二人とも多くの原告の診断書を書かれていますが,その中からそれぞれ3名の原告について,水俣病と診断するに至った診察・検査の結果と診断経過を説明していただき,これらの原告はもちろんのこと,診断書を作成したその他の原告についても全員が水俣病に罹患していることに間違いないと証言していただきました。
ただ,今回の証人尋問は主尋問といって原告側からの質問のみで終了しましたので,改めて次回期日において被告側からの反対尋問が実施されます。
熊本地裁における次回以降の証人尋問の日程は次のとおりです。
5月13日(金) 9:30~17:00
藤野糺医師・積豪英医師に対する反対尋問
6月15日(水)10:00~17:00
原告側申請証人の高岡滋医師に対する証人尋問
8月 3日(水)10:00~17:00
被告側申請証人の水澤英洋医師に対する証人尋問
9月 7日(水)10:00~17:00
被告側申請証人の髙昌星医師に対する証人尋問
10月以降は,原告らの本人尋問が実施されます。