かえでの森こども園保育士解雇事件の全面勝訴!

2018年2月20日,当事務所の中島弁護士が担当している「かえでの森こども園保育士解雇事件」の判決が、熊本地方裁判所で言い渡されました。
原告の吉原さんの職場復帰を認める原告の全面勝訴の判決でした!
【判決主文の要旨】
1 原告が被告に対し,労働契約上の権利を有する地位にあることを確認する。
2 被告は原告に対し,判決確定日まで毎月の賃金を支払え。
3 被告は原告に対し,慰謝料等として40万円を支払え。
4 2と3について仮執行を認める。

被告が挙げた解雇理由は15個もありましたが,判決はいずれの解雇理由も退けて,解雇に合理性はなく,解雇権の濫用だと認定しました。

また,試用期間満了に基づく解雇という被告の主張ついては,判決は,試用期間制度の濫用であって認められないと認めました。
試用期間の合意はあったが,それに基づいて解雇することは権利の濫用だとするもので,試用期間制度に権利濫用を認めたという点で画期的な判断だと思います。

有期雇用期間満了に基づく雇用契約終了という被告の主張については,判決は,そもそも有期であることについての原告の合意があったとは認められず,期間の定めのない雇用契約だと認定しました。
この論点については,弁護団では当初は別の論理構成を取っていたのですが,途中で「合意がない」という方針に切り替えた部分です。それが功を奏しました。

判決文は87頁もある大部なものになっており,事実認定を丁寧に行っているほか,理論面でも矛盾がないように慎重な配慮がなされています。

何よりも人権を守ることに鋭敏なハンセン病療養所にあって,働く人の人権が損なわれるような保育園運営は許されないと言わざるをえません。

まだ判決は確定しませんが,今後も吉原さんの職場復帰に向けて,労働組合と共にがんばります!

写真は,勝訴の旗を持つ高島周平弁護士と,原告の吉原一さんです。